温暖化が進む環境の中でこれからの注文住宅に求められる性能とは? | 工務店 八幡 |青梅の高気密高断熱の家
温暖化が進む環境の中でこれからの注文住宅に求められる性能とは?
DATE 2025.06.30

温暖化が進む環境の中でこれからの注文住宅に求められる性能とは?

日本の夏が、私たちの知っている夏ではなくなりつつあります。観測史上最高気温の更新、40℃を超える酷暑日の頻発、そして突如として街を襲う「ゲリラ豪雨」や、甚大な被害をもたらす「スーパー台風」。地球温暖化に伴う気候変動は、もはや遠い未来の環境問題ではなく、私たちの暮らしと安全を直接的に脅かす、すぐそこにある危機です。

これまで日本の家づくりは、主に「冬の寒さ」をいかに乗り越えるかという視点で進化してきました。しかし、温暖化が加速する現代において、その常識はもはや通用しません。これからの注文住宅に求められるのは、冬の寒さ対策は当然のこととして、それ以上に**「かつてない夏の猛暑をいかに快適かつ健康的に乗り切るか」、そして「激甚化する自然災害からいかに家族の命と財産を守るか」**という、新たな時代の要請に応える圧倒的な性能です。

この記事では、そんな気候変動時代を生き抜くために、これからの注文住宅に不可欠となる性能について、あらゆる角度から徹底的に掘り下げていきます。「デザインがおしゃれ」「間取りが便利」といった従来の価値基準だけでは、もはや家族の未来を守ることはできません。断熱、日射遮蔽、耐災害性、そしてエネルギー自給。未来のスタンダードとなるべき家の姿を、ぜひここで学んでください。これは、単なる家づくりの情報ではありません。あなたの家族が、この先もずっと安全で快適に暮らし続けるための、未来への投資ガイドです。

地球温暖化がもたらす住環境への深刻な脅威

具体的な性能の話に入る前に、まず私たちがどのような脅威に直面しているのか、その現実を正しく認識する必要があります。温暖化が私たちの「住まい」にどのような影響を及ぼすのかを理解することが、これからの家づくりを考える上での出発点となります。

「かつてない猛暑」が日常になる時代

もはや「猛暑」という言葉では表現しきれないほどの、極端な暑さが日本の夏を覆っています。気象庁のデータを見ても、日本の年平均気温は長期的に上昇を続けており、特に近年の夏の気温上昇は著しいものがあります。かつてはニュースで驚きをもって報じられた「最高気温38℃」といった数字も、今では夏の日常風景の一部となりつつあります。

この異常な暑さは、私たちの暮らしと健康に直接的なダメージを与えます。日中の屋外での活動が危険なレベルになるのはもちろん、夜間も気温が下がらない「熱帯夜」が続くことで、睡眠の質が低下し、夏バテや体調不良の原因となります。

熱中症リスクの増大と冷房負荷の急増

最も深刻なのが、熱中症のリスクです。特に、住宅内で発生する「屋内熱中症」は、高齢者や乳幼児といった体力のない人々にとって、命に関わる重大な問題です。断熱性能が低く、一度温まってしまうと熱がこもり続けるような家は、まさに熱中症を誘発するための温室と化してしまいます。

また、この酷暑を乗り切るためには、エアコン(冷房)の使用が不可欠です。しかし、家の性能が低ければ、どれだけエアコンを稼働させても涼しくならず、結果として冷房の設定温度を下げ、風量を上げ続けることになります。これは、光熱費の際限ない高騰に直結します。夏の電気代の請求書を見て、毎年ため息をついている家庭も少なくないでしょう。温暖化が進めば、この負担はさらに増大していく一方なのです。

激甚化する台風とゲリラ豪雨の恐怖

温暖化の影響は、気温の上昇だけではありません。大気中の水蒸気量が増加することで、雨の降り方も極端になっています。短時間に狭い範囲で猛烈な雨が降る「ゲリラ豪雨」や、長期間にわたって大雨を降らせる「線状降水帯」の発生頻度は、年々増加傾向にあります。

これにより、都市部での内水氾濫や、河川の増水・氾濫、そして土砂災害といった水害のリスクは、日本全国どこに住んでいても無視できないレベルにまで高まっています。

さらに、海水温の上昇は、台風のエネルギー源となります。これにより、かつてないほど勢力の強い「スーパー台風」が発生しやすくなり、日本に上陸するケースも増えています。猛烈な風は、屋根を吹き飛ばし、窓ガラスを破壊し、飛来物によって外壁を損傷させるなど、住宅に甚大な被害をもたらします。 これまでの建築基準法で想定されていたレベルの風雨では、もはや耐えきれないような、規格外の自然災害が「当たり前」になる時代が、すぐそこまで来ているのです。

【最重要課題】夏の快適性を支配する「高断熱」と「日射遮蔽」

温暖化時代における家づくりで、最も優先順位高く取り組むべき課題。それは、夏の猛烈な暑さをいかにコントロールするか、という点に尽きます。その鍵を握るのが、「断熱性能」の考え方をアップデートすること、そして「日射遮蔽」という新たな概念を徹底することです。

断熱性能の再定義:冬のためから「夏のため」の断熱へ

これまで、住宅の断熱性能は、主に「冬の寒さ対策」として語られてきました。「冬に、室内の暖かい空気を外に逃がさない」というのが、従来の断熱の主な目的でした。しかし、これからの家づくりでは、その考え方を180度転換し、「夏に、屋外の灼熱の空気を室内に侵入させない」という視点が、より重要になります。

断熱性能を示すUA値は、数値が小さいほど高性能であることを意味しますが、これは冬だけでなく、夏の遮熱効果にも直結します。高い断熱性能を持つ家は、外の気温が40℃に達しようとも、その熱が室内に伝わるのを強力にブロックしてくれます。これにより、エアコンの効きが劇的に向上し、最小限のエネルギーで、家中を涼しく快適な状態に保つことが可能になります。

もはや、断熱は冬のためだけのものではありません。一年を通して、特に過酷化する夏を健康かつ経済的に乗り切るための、必須の性能なのです。これからの注文住宅では、国が定める省エネ基準をクリアするレベルでは不十分であり、その上の「ZEH基準」や、さらに高性能な「HEAT20 G2、G3グレード」といった、世界基準の断熱性能を目指すことが、未来のスタンダードとなっていきます。

窓が弱点!日射を制するものが夏を制す

夏の室内が暑くなる最大の原因は、外の「気温」そのものよりも、窓から差し込む「日差し(日射熱)」です。壁に比べて断熱性能が低い窓は、家の中で最も熱が出入りしやすいウィークポイント。特に、夏の強い日差しが直接窓に当たると、その熱は室内に侵入し、部屋の温度を急激に上昇させます。

この日射熱をいかに効果的に遮るか。それが、夏の快適性を左右する最も重要なポイント、「日射遮蔽(にっしゃしゃへい)」です。

高性能窓と外部日射遮蔽装置の組み合わせが最強

日射遮蔽対策は、二段構えで考えるのが基本です。

第一の対策:窓自体の性能を高める

  1. ガラスの選択:Low-E(低放射)膜という特殊な金属膜をコーティングした「Low-E複層ガラス」が基本となります。この金属膜が、夏の強い日射熱を反射し、室内への侵入を防ぎます。より高性能を求めるなら、ガラスを3枚にした「トリプルガラス」が理想的です。
  2. サッシの選択:熱を伝えやすいアルミ製のサッシは避け、断熱性の高い「樹脂サッシ」や「木製サッシ」を選びましょう。

第二の対策:外部日射遮蔽装置の設置 窓の性能を高めるだけでは不十分です。より効果的に日射を遮るためには、窓の外側で日差しをカットすることが極めて重要になります。カーテンやブラインドといった「内部日射遮蔽」は、一度室内に熱が入ってから遮るため、効果が半減してしまいます。

主な外部日射遮蔽装置の種類と比較
種類 特徴 メリット デメリット
アウターシェード
(外付けロールスクリーン)
窓の外側に設置するメッシュ状のスクリーン。日射をカットしつつ、適度な採光と通風を確保できる。 ・日射カット率が非常に高い(約80%以上)
・室内からの視界は確保できる
・後付けも可能で、比較的導入しやすい
・強風時には収納する必要がある
・デザインのバリエーションは少なめ
外付けブラインド 窓の外側に設置するブラインド。羽(スラット)の角度を調整して、日射量や視線をコントロールできる。 ・日射遮蔽と採光調整の自由度が最も高い
・デザイン性が高く、建物の外観アクセントになる
・防犯性を高める効果もある
・コストが非常に高い
・構造が複雑で、故障のリスクがある
・新築時に計画する必要がある
オーニング(可動式テント) 窓やテラスの上に設置する布製の可動式テント。日除けだけでなく、雨除けにもなる。 ・日陰の空間を作り出し、体感温度を下げる
・ウッドデッキなどを快適なアウトドアリビングにできる
・おしゃれなカフェのような雰囲気を演出できる
・強風や大雨、積雪に弱い
・布地の定期的な清掃や交換が必要

この「高性能窓」と「外部日射遮蔽」の組み合わせこそが、温暖化時代の夏の暑さに対する、最も効果的で本質的な答えなのです。

【災害対策】激甚化する風水害から命と財産を守る

快適性だけでなく、家族の安全を守る「シェルター」としての性能も、これからの住宅には強く求められます。想定外の暴風雨や水害に見舞われても、家が家族を守り抜く。そのための備えは、もはや特別なものではなく、標準仕様として考えるべき時代です。

強風に耐える「耐風等級」の重要性

台風の強大化に伴い、住宅の耐風性能がこれまで以上に重要になっています。住宅の耐風性能は、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)に基づく「耐風等級」で示され、等級1(建築基準法同等)と等級2(等級1の1.2倍)、等級3(等級1の1.6倍)の3段階があります。

これからの家づくりでは、消防署や警察署といった防災の拠点となる建物と同レベルの強度を持つ、最高等級の「耐風等級3」を取得することが望ましいでしょう。耐風等級は、単に建物の構造計算だけでなく、屋根や外壁の仕様、窓の強度など、様々な要素を総合して評価されます。

屋根材の選定と施工方法

特に、台風被害で最も多いのが、屋根材の飛散です。屋根材を選ぶ際には、デザインや価格だけでなく、その「耐風性能」を必ず確認しましょう。

    • 瓦:重厚で耐久性が高いが、一枚あたりの重量があるため、施工方法が重要。「防災瓦」と呼ばれる、瓦同士がロックされ、釘やビスでしっかりと固定される製品を選ぶ必要があります。

スレート(コロニアル):

    • 軽量で価格も安く普及しているが、強風で割れたり、剥がれたりするリスクは比較的高い。定期的なメンテナンスが不可欠です。 –

ガルバリウム鋼板:

    非常に軽量で、錆びにくく、耐久性も高い。正しく施工されていれば、強風による飛散のリスクは低いとされています。近年、耐風性の観点から非常に人気が高まっています。

丁寧かつ確実に施工してもらうこと

浸水被害を防ぐ設計と防水対策

ゲリラ豪雨や線状降水帯による水害リスクへの備えも必須です。まずは、家を建てる土地のハザードマップを必ず確認し、浸水が想定される区域かどうかを把握することが第一歩です。

浸水リスクのある土地に家を建てる場合は、以下のような対策を検討します。

  1. 土地のかさ上げ・高基礎:敷地全体を周囲より高く造成したり、建物の基礎を通常よりも高く設計したりすることで、床下浸水・床上浸水のリスクを物理的に低減します。
  2. 防水性の高い外壁:外壁材の継ぎ目(シーリング)からの浸水を防ぐため、シーリングレスの工法を選んだり、防水性能の高い外壁材を採用したりします。
  3. 設備の高所設置:エアコンの室外機や給湯器など、水に浸かると故障してしまう屋外設備は、できるだけ高い位置に設置するか、専用の架台で持ち上げます。
  4. 止水板の準備:玄関やガレージの入り口など、開口部からの浸水を防ぐための「止水板」を、あらかじめ準備しておくと、いざという時に迅速に対応できます。

これらの対策は、コストもかかりますが、一度浸水被害に遭った際の復旧費用や、精神的なダメージを考えれば、決して高い投資ではありません。

【エネルギー対策】自給自足を目指すエネルギー性能

災害は、停電という二次災害を引き起こします。猛暑の中でエアコンが使えない、夜間に照明が点かない、スマートフォンの充電ができない…。現代生活において、電気が使えなくなることの不便さと恐怖は計り知れません。これからの家は、電力会社からの供給だけに頼るのではなく、エネルギーを自ら創り、蓄え、賢く使う「エネルギー自給自足」の性能が求められます。

太陽光発電と蓄電池によるエネルギーの創出と貯蔵

エネルギー自給の核となるのが、「太陽光発電システム」「家庭用蓄電池」の組み合わせです。

太陽光発電は、屋根に設置したパネルで太陽の光エネルギーを電気に変えるシステムです。日中に発電した電気を家庭内で使用することで、電力会社から買う電気の量を減らし、光熱費を削減できます。

そして、その効果を最大化するのが蓄電池です。日中に使いきれなかった余剰電力を蓄電池に貯めておき、夜間や天気の悪い日に使用したり、あるいは災害による停電時に非常用電源として活用したりすることができます。

停電時でも安心な暮らしの実現(レジリエンス)

「レジリエンス(強靭性、回復力)」

停電時の蓄電池の役割
フェーズ 状況 蓄電池の働き
① 停電発生 電力会社からの電力供給がストップ 瞬時に自立運転モードに切り替わり、蓄電池から特定(または全部)のコンセントへ電力供給を開始。
② 停電中(日中) 太陽光パネルが発電 発電した電気を家庭内で使用し、余った電気を蓄電池に充電。
③ 停電中(夜間) 太陽光は発電しない 日中に充電した蓄電池の電気を使用。

このサイクルにより、長期の停電が発生しても、冷蔵庫を動かし続け、最低限の照明を確保し、スマートフォンの充電で情報を得続ける、といった「在宅避難」生活を送ることが可能になります。

エネルギー消費を賢く管理する「HEMS」

創り、蓄えたエネルギーを、無駄なく賢く使うための頭脳となるのが「HEMS(ヘムス/Home Energy Management System)」です。

HEMSは、家全体のエネルギー使用量をモニターに「見える化」するだけでなく、接続された家電や設備を自動で最適にコントロールしてくれるシステムです。

消費電力の見える化と自動制御

  • 見える化:どの部屋で、どの家電が、いつ、どれくらい電気を使っているのかを、スマートフォンやタブレットでリアルタイムに確認できます。これにより、家族の省エネ意識が高まります。
  • 自動制御:太陽光発電の発電量や蓄電池の残量、電力市場の価格などに応じて、AIが自動でエネルギーの流れを最適化します。例えば、「電気料金の安い深夜にエコキュートや食洗機を動かす」「日中に発電した電気で電気自動車(EV)を充電する」といった制御を、手間なく自動で行ってくれます。

【健康と快適性】換気と調湿性能の新たな役割

日本の夏は、単に気温が高いだけでなく、「湿度」も非常に高いのが特徴です。高温多湿な環境は、不快指数を高めるだけでなく、カビやダニの発生、そして結露といった問題を引き起こします。温暖化によって、この傾向はさらに強まるため、換気と調湿の性能がこれまで以上に重要になります。

高温多湿化に対応する換気・空調システム

これまでの住宅では、各部屋に壁掛けエアコンを設置するのが一般的でした。しかし、家全体の断熱・気密性能が高まると、一台の高性能な空調機で家全体の温度・湿度をコントロールする「全館空調システム」が、非常に有効な選択肢となります。

全館空調は、家中のどの部屋に行っても、廊下や脱衣所、トイレに至るまで、温度と湿度がほぼ均一に保たれるため、ヒートショックのリスクを根本から解消できます。また、各部屋にエアコンを設置する必要がないため、室内空間がすっきりと美しくなるというメリットもあります。

全館空調とデシカント式換気システムの可能性

さらに、日本の高温多湿な気候に特化したソリューションとして注目されているのが、「デシカント式換気システム」です。 通常の換気システムは、外の空気の温度と湿度をそのまま室内に取り込んでしまいますが、デシカント式は、調湿材(デシカントローター)を使って、外気の湿気を効果的に取り除いてから室内に供給します。 これにより、夏のジメジメした空気が室内に入ってくるのを防ぎ、除湿しながら換気ができるため、室内を常にサラリと快適な状態に保つことができます。冷房の除湿運転(再熱除湿)に比べて消費電力も少なく、省エネ効果も期待できます。

結露対策と室内空気質(IAQ)の維持

夏の結露対策も、これからの家づくりでは重要なテーマです。エアコンで冷やされた室内の壁や床、あるいは壁体内に、外の高温多湿な空気が触れることで発生する「夏型結露」は、カビの発生原因となり、室内空気質(IAQ = Indoor Air Quality)を悪化させます。

これを防ぐためには、まず大前提として、家の隙間をなくす「高い気密性能(C値)」を確保することが不可欠です。気密性が低いと、意図しない隙間から湿った空気が壁体内に侵入し、内部結露を引き起こしてしまいます。

高気密化と計画換気の重要性

高い気密性能を確保した上で、24時間計画換気システムを正常に稼働させることが重要です。適切に換気を行うことで、室内で発生した湿気や汚染物質をスムーズに排出し、常にクリーンで健康的な空気環境を維持します。

    1. 高気密(C値0.5以下を目指す):家の隙間を徹底的になくし、湿った外気が壁内に侵入するのを防ぐ。

計画換気:

    1. 第1種換気(機械給気・機械排気)と熱交換システムを組み合わせ、外の温湿度を調整しながら、安定した換気量を確保する。 –

防湿・可変透湿シートの適切な施工:

    壁体内の湿気の移動をコントロールし、内部結露を防ぐための専門的な施工を行う。

まとめ・総括

温暖化という、人類が経験したことのない環境変化の時代。これからの注文住宅づくりは、もはや過去の常識やデザインのトレンドを追いかけるだけでは成り立ちません。それは、激甚化する自然の猛威から、いかに家族の命と暮らし、そして未来を守り抜くかという、極めて現実的で切実な「サバイバル戦略」そのものへと、その意味合いを変えつつあります。

夏の灼熱地獄を快適な空間に変える「高断熱」と「日射遮蔽」。規格外の台風や豪雨に屈しない「耐災害性」。停電という社会インフラの途絶にもしなやかに対応する「エネルギー自給性能」。そして、高温多湿な環境下でも健康を維持するための「換気・調湿性能」。 この記事でご紹介した数々の性能は、もはや一部の高性能住宅が備える「付加価値」ではありません。これらはすべて、温暖化時代のスタンダードとなるべき「必須性能」なのです。

もちろん、これらの性能を追求すれば、初期コストは上昇します。しかし、それは決して「贅沢」のための出費ではありません。将来にわたって払い続けるであろう莫大な光熱費を抑制し、災害による修繕費のリスクを低減し、そして何よりも家族の健康と安全というプライスレスな価値を守るための、最も合理的で賢明な「先行投資」です。

未来の「当たり前」は、今の「最高性能」の中にあります。これからの家づくりに臨む皆様には、ぜひ、目先の価格やデザインだけでなく、その家の持つ本質的な性能に目を向け、数十年先を見据えた、賢明な判断をしていただきたいと切に願います。それは、あなたの愛する家族の未来を守る、最も確実な方法なのですから。



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