
小上がり畳エリアを検討する方が増加している理由とその魅力とは?
近年、注文住宅やリノベーションのプランにおいて「小上がりの畳スペース」を希望する人が増えています。和室文化が一時期減少傾向にあった中で、なぜ今ふたたび畳スペースが注目されているのでしょうか?
この記事では、小上がり畳エリアの魅力や増加の背景、実際に取り入れる際の注意点やおすすめの活用法について、徹底的に解説します。自宅に少しでも「くつろぎの和」を取り入れたいと考える方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
小上がり畳スペースとは?
小上がりとはどんなもの?
「小上がり」とは、床より一段高くなったスペースのことを指します。そこに畳を敷くことで、ちょっとした和の空間が生まれ、現代の暮らしに合ったスタイルの“和室風スペース”として人気を集めています。
畳との組み合わせが生む魅力
小上がりに畳を組み合わせることで、次のような魅力が生まれます。
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足を伸ばしてくつろげる
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子どもが遊んだり昼寝したりできる
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座布団やちゃぶ台で柔らかく過ごせる
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和とモダンのミックスインテリアが楽しめる
単なる床の段差ではなく、「生活のリズムを変える」役割も果たしてくれるのが、小上がり畳スペースの魅力です。
小上がり畳スペースが増加している背景
ライフスタイルの多様化に対応できる柔軟性
現代の住宅事情は、家族構成やライフスタイルの変化によって、間取りやスペースの使い方に柔軟性が求められています。小上がりの畳スペースは、その柔軟性を高いレベルで実現してくれる存在です。
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子どもが小さい間は遊び場に
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来客時には簡易的な和室として
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将来的には寝室や介護スペースにも応用可能
このように、一つのスペースで多用途に対応できる点が、現代人のニーズにマッチしているのです。
和の文化を見直す動きが進んでいる
一時期、洋室中心の家づくりが主流でしたが、近年では「畳のある暮らし」や「和の要素を取り入れたい」と考える人が再び増えてきています。特に若い世代にとっては、畳はむしろ「新鮮」で「落ち着く」空間として好意的に受け入れられているのです。
また、インテリア雑誌やSNSでおしゃれにコーディネートされた小上がり畳スペースを見て、「自分の家にも取り入れたい!」と感じる人が多くなってきたことも理由のひとつです。
小上がり畳スペースの魅力とは?
空間を緩やかに仕切ることができる
小上がりは、壁で仕切るのではなく、段差によって空間の用途を区別することができます。たとえばリビングの一角に設けることで、視覚的にも空間が切り替わり、メリハリのある暮らしが実現します。
収納力がアップする
段差を活かした床下収納が可能な点も、小上がり畳の大きな魅力です。限られたスペースを有効活用できるので、特に収納に悩みがちなファミリー層に人気があります。
床下収納におすすめのアイテム
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季節外の寝具や衣類
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子どものおもちゃや絵本
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来客用の座布団やこたつ布団
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書類やアルバムなどの保管品
収納量は設計次第でかなり確保できるため、「収納付き小上がり」はとても機能的です。
座の暮らしに戻れる安心感
椅子やソファの生活に慣れた現代ですが、やはり床に座って過ごす日本人の伝統的な「座の暮らし」は、心身をリラックスさせる効果があります。床にゴロンと寝転がることができる畳の安心感は、どこか懐かしく、穏やかな気持ちにさせてくれます。
季節感を演出できる
畳は通気性・調湿性に優れており、夏は涼しく、冬は暖かく感じられる素材です。季節ごとに座布団カバーや置き畳の色を変えるだけでも、手軽に模様替え気分を楽しめます。
実際の活用例とおすすめの使い方
リビングと一体化したくつろぎスペースに
リビングの一角に小上がりを設ければ、テレビを見ながらごろ寝したり、家族が自然と集まる団らんの場になります。段差があることで、子どもが登ったり降りたりして遊ぶ様子も見守りやすいです。
書斎や趣味スペースとして
小上がり部分を囲うように棚を設置すれば、和のテイストを感じる落ち着いた書斎として活用できます。読書や手芸など、集中したい作業にぴったりの空間です。
お客様用の簡易和室として
来客時には小上がりに座布団とテーブルを置けば、簡易的な和室として活躍します。宿泊を伴う来客時にも、布団を敷けばそのまま寝室として使用できるのも便利な点です。
子育てスペースとして
赤ちゃんのお昼寝スペースや、おむつ替え、絵本の読み聞かせスペースなどにもぴったり。畳の柔らかさは、転倒のリスクがある年齢の子どもにも安心です。
小上がり畳スペースを取り入れる際の注意点
段差による転倒リスクに注意
小上がりは床から数十センチ高くなるため、小さな子どもや高齢者がつまずいたり転倒するリスクがあります。滑りにくい素材の使用や、段差部分に手すりや照明を設けると安心です。
掃除のしやすさを考慮する
段差があることで掃除機やロボット掃除機が入りづらくなることもあります。畳の隙間や段差の角にホコリが溜まりやすいため、定期的な掃除が必要です。
畳のメンテナンスが必要
畳は長く使えば劣化します。日焼けやへたりが気になる場合は、表替えや交換が必要になるため、メンテナンス費用も見込んでおきましょう。
高さの設計は慎重に
小上がりの高さは一般的に20〜40cm程度が多いですが、使い方によっては低すぎても高すぎても使い勝手が悪くなります。収納を重視するなら高さ30〜40cm、段差をあまり感じたくないなら20cm前後がおすすめです。
小上がり畳をおしゃれに見せるインテリアのコツ
畳のカラーを変えてモダンな印象に
昔ながらのい草の畳だけでなく、カラー畳や琉球畳を使うと、モダンでスタイリッシュな空間になります。インテリアの雰囲気に合わせて選びましょう。
照明と相性を考える
間接照明やスポットライトを使えば、小上がり部分に特別感を出せます。夕方や夜には、落ち着いた照明で畳スペースが癒しの空間に変わります。
和モダン家具で統一感を
ローテーブルや座布団、低めの収納棚など、和モダンなテイストの家具を揃えることで、小上がり畳スペース全体に統一感が生まれます。
小上がり畳スペースで暮らしに“和”と“機能性”を
小上がり畳スペースは、現代の住宅にも自然に溶け込み、くつろぎと実用性の両方を提供してくれる魅力的な存在です。多用途に使える柔軟さ、空間をおしゃれに演出するデザイン性、収納力など、暮らしに役立つ要素が満載です。
もちろん段差や畳のメンテナンスといった注意点もありますが、それを上回るメリットを感じている人が多いのも事実です。これから家づくりやリノベーションを考えている方は、ぜひ一度“小上がり畳スペース”を検討してみてはいかがでしょうか? 家族の暮らしに、やさしい「和」の空間が加わるかもしれません。

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